なにをもっていい心というかというと、将来の善(幸せ)のタネになる心という事ですね。
逆に言うと、不善(不幸)のタネがない心とも言えます。
おさらいですが、不善(不幸)のタネとは
- 貪(欲)
- 瞋(怒り)
- 痴(無知)
逆に、善(幸せ)のタネとは
- 不貪(欲ばらない)
- 不瞋(怒らない)
- 不痴(知恵がある)
さて、もう一つ欲界という言葉があります。
これは、単純に私たちの住む世界だと思ってください。
それ以外に何があるんだ!?
と言われそうですが・・・
仏教では、私たちの住む世界以外にもいろんな生命体の世界があると説明しています。世界と言うと誤解を生みそうですので、生命レベルとでも言った方がいいかもしれませんね。
たとえば、あなたとバッタの生命レベルは同じでしょうか?
バッタには家といえるものはなく、食べ物も保証されておらず、いつも外敵に食べられる心配がある世界に住んでいます。
一方、おそらくあなたは家も食べ物もあり、日常生活をしていれば誰かに殺される心配もあまりないでしょう。
そう考えると、あなたはバッタよりかなり幸せな生命レベルの世界に住んでいる事になります。
とは言え、人間界がもっとも生命レベルが高いのでしょうか?
仏教的に言うと、もっと高い生命レベルの生命体もたくさんいます。
そういうレベルの生命体の心は、私たちは日常生活ではつくることができません。バッタに『思いやりを持て!』と言っても、簡単にはできないのと同じです。
このように、私たち人間が日常つくれるいい心が欲界善心になります。