仏教心理学
仏教の要約書アビダンマッタサンガハを元にした、仏教総論
四漏(ろ)
漏とは、穴から汚いものが漏れている状態を意味しています。
すなわち、貪などの不浄が眼などの六門から漏れる様を、例えて漏と呼びます。
また、漏は強い酒にも例えられ、それにとらわれると私たちは善悪の判断がつかなくなり、結果的に悪業を積むことになります。
漏には次の四つがあります。
欲漏
色・声・香・味・触に対する5欲を欲する渇愛であり、欲漏の実体は貪根心8に対応する貪心所のこと。
有漏
欲漏よりもレベルが高い欲
色界や無色界の梵天として生まれ変わって長生きしたいという欲。
永遠不滅の真我があるという見解に伴う欲。
有漏の実体は、悪見相応貪根心4に相応する貪心所のこと。
見漏
永遠不滅の真我があるという常見や、死んだら全てが終わりで輪廻も何もないという断見のこと。見漏の実体は、悪見相応貪根心4に相応する見心所のこと。
無明漏
四聖諦、縁起などが分からないこと。無明漏の実体は、不善心12に相応する痴心所のこと。
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