十二道支

禅支が禅定に入るために重要な役割をする心所であったのに対し、道支とは悟るために重要な役割をする心所です。

通常、道支といえば八正道を意味し、
  • 正見
  • 正思惟
  • 正語
  • 正業
  • 正命
  • 正精進
  • 正念
  • 正定
の8つを指します。しかし、十二道支では、悟りへの道だけでなく、離善地への道も含めて道支としているため、
  • 正見・・・自性は慧根心所
  • 正思惟・・・自性は尋心所
  • 正語・・・自性は正語心所
  • 正業・・・自性は正業心所
  • 正命・・・自性は正命心所
  • 正精進・・・自性は精進心所
  • 正念・・・自性は念心所
  • 正定・・・自性は一境性心所
  • 邪見・・・自性は見心所
  • 邪思惟・・・自性は尋心所(不善心と相応する)
  • 邪精進・・・自性は精進心所(不善心と相応する)
  • 邪定・・・自性は一境性心所(不善心と相応する)
というように、邪の4つの要素を加えて十二道支と呼んでいます。

正語の自性である正語心所や、正念の自性である念心所は必ず善心と相応するため、邪語・邪念などはありません。また、十二道支の自性の数は9種類になります。