死ぬ瞬間の路

心は必ず路としてセットで生じます。

例えば、眼・耳・鼻・舌・身で所縁をとらえたときに生じる路は五門路と言われ、以下のような流れになります。

五門路

また、心で法所縁をとらえたときに生じる路は意門路と言われ、以下のような流れになります。

明瞭所縁

心とは常に何かしらの所縁をとらえて、路が流れ続けていますから、上2つの図のような波が高速で連続しているわけですね。まるで川の流れのように。

ここで、死ぬ瞬間の最後の路は業・業相・趣相のいずれかを所縁として、善・不善心が速行として流れるわけですが、死心が生じるパターンは以下の4つあります。
  1. 速行 → 死心
  2. 速行・彼所縁 → 死心
  3. 速行・有分 → 死心
  4. 速行・彼所縁・有分 → 死心
欲界の生命には4つのすべてのパターンが生じる可能性があります。

また、欲界路にしか彼所縁は生じないため、欲界から梵天に、梵天から梵天に、梵天から欲界に結生する生命には1、3のパターンのみになります。