小所縁路

小所縁路とは、速行心すら生れられなくなるほど、後になって所縁を認識したケースの五門路です。

第二大所縁路のとき、速行心7つ目が、ギリギリ物質の寿命と同時に生まれていました。

しかし、それより1心刹那、所縁の認識が遅れると速行心が生れられなくなります。(速行心は7つセットで生まれるから)

私たち一般の人間に生まれる速行心とは主に不善心、大善心です。これはイメージで言うと感情と考えてもいいかもしれません。

つまり小所縁路とは、何か見ても『見えた』と認識するくらいで、そこに感情がともなわない場合の五門路です。

次の6つあります。

第一小所縁路

第一小所縁路

第一小所縁路では、物質が目の前に現れて、7心刹那目にようやく五門引転心が生まれます。

速行心は7つセットで生まれるので、小所縁路では生まれることができず、確定心が3つ生まれてすぐに有分に落ちます。

第二小所縁路

第二小所縁路

第二小所縁路は、第一のときよりもさらに1心刹那遅れて所縁を認識したときの流れです。

第三小所縁路

第三小所縁路
第三小所縁路は、第二のときよりもさらに1心刹那遅れて所縁を認識したときの流れです。

第四小所縁路

第四小所縁路
第四小所縁路は、第三のときよりもさらに1心刹那遅れて所縁を認識したときの流れです。

第五小所縁路

第五小所縁路
第五小所縁路は、第四のときよりもさらに1心刹那遅れて所縁を認識したときの流れです。

第六小所縁路

第六小所縁路

第六小所縁路は、第五のときよりもさらに1心刹那遅れて所縁を認識したときの流れです。このとき確定心は一つ減って2つになります。