ようするに、慧とは智慧のことです。
- 欲界善心の智相応心
- 色界心
- 無色界心
- 出世間心
仏教には、世の中の道理をよく理解し、それにそって生きれば苦しみから抜け幸せになれると教えています。
逆に、私たちが苦しむのは世の中の道理と矛盾した行為をするから、つまり無知だからなのです。
慧が含まれる心は、世の中の道理をよく理解し、矛盾なく生きている生命に生まれる心なのです。
矛盾がないので苦しみがありません。苦しみがないという事は幸せだということです。
悪智慧について
悪智慧という言葉があります。
例えば、悪智慧で人の物をだまし取るとかですね。
確かに、その場だけ見れば、智慧がはたらいて賢そうに見えるかもしれません。
しかし、その人は、悪智慧で人の物をだまし取る行為自体が悪業をつんでいると理解していません。
将来、悪業の結果を自分が受け取ると理解していません。つまり、因果法則を理解していないわけです。
この事は、仏教から見ると智慧がないと判断されるわけです。あくまで、仏教の智慧とは、因果法則を深く理解する事を意味しています。