施設(せせつ)

施設とは実在しないもののを意味します。一般的に、分かりやすく言うと概念とかイメージとかですね。施設は大きく分けて以下の2つに分類できます。

義施設

声施設によって私たちに知らされる概念のことです。

例えば、「人間」というものも厳密に言うと存在しません。

というのも、「人間」を極限まで細かく分解していくと、素粒子と心の集合体になります。そして、それらが集まって人間という概念を作り出しているわけですね。

同じように、素粒子が集まって鉄原子になり、鉄原子が集まって車という概念をつくっているわけです。

義施設はさらに、次の8つに分類できます。

接合施設

四大種が集まってできた、自然の産物につけた概念のことです。大地、山、川、海、樹など。

積聚施設

材木などの材料が集まって人工的に成り立っているものにつけた概念のことです。車、机、いす、村など。

有情施設

生命(五蘊の集まり)につけた概念のことです。男、女、人、虎など。

方位施設

北という方角を概念的に決めることで、他の方角も概念的に決まります。このときの東西南北は方位施設です。

時施設

また、地球の自転と公転によって、ここからここまでは一日、ここからここまでは一年など概念的に決めたものが時施設です。

虚空施設

まわりにある物質のおかげで成り立つ空間につけた概念のことです。洞窟、トンネル、穴など。

相施設

色界禅定に入る際に瞑想対象とされる、遍相、遍作相、取相、似相と呼ばれる施設。

その他施設

  • 第三無色界禅の所縁となる無有体施設
  • 色界禅の所縁となる安般施設
  • 青遍、黄遍などの色遍施設
  • 第一義法によって名付けられる依止施設
  • 第一に対する第二、長いに対する短いなどの比較施設

声施設

義施設を知らせる言葉のことです。

例えば、「車」という名前を言葉で発することで、それに相応するイメージが作られます。「ガラス窓があって、タイヤが4つあって、スピードが速くて・・・・」という風に。

声施設は、さらに次の6つに分類できます。

存在施設

存在とは実在するもの、つまり勝義諦のことを指します。

例えば、色、受、想などは実在する勝義諦であり、それらを呼び示す「色」「受」「想」という呼び名は存在施設です。

非存在施設

非存在とは、勝義諦ではない、つまり施設を意味します。

例えば、山、川というのはそもそもが施設であり、それらを呼び示す「山」「川」という呼び名は非存在施設です。

存在非存在施設

「勝義諦+施設」という形になっている呼び名が存在非存在施設です。

例えば、六神通者という場合、「六神通(勝義諦)+者(施設)」という形の呼び名であり、存在非存在施設です。

非存在存在施設

「施設+勝義諦」という形になっている呼び名が非存在存在施設です。

例えば、女の声という場合、「女(施設)の声(勝義諦)」という形の呼び名であり、非存在存在施設です。

存在存在施設

「勝義諦+勝義諦」という形になっている呼び名が存在存在施設です。

例えば、眼識という場合、「眼(勝義諦)+識(勝義諦)」という形の呼び名であり、存在存在施設です。

非存在非存在施設

「施設+施設」という形になっている呼び名が非存在非存在施設です。

例えば、王子という場合、「王(施設)+子(施設)」という形の呼び名であり、非存在非存在施設です。