縁起の分析

縁とは?

私たちは「縁」という言葉をよく使いますが、縁とは何でしょうか?

縁には、援助する、サポートするというような意味があります。例えば、土に植えた種が芽を出すには、水や栄養分といった縁(援助)が必要ですね。

縁を分類するために、以下の考え方をまず理解する必要があります。

縁とは、「AがBによってCの縁となる」という関係があります。

Aとは何でしょうか?
Aは、これから述べる24の縁のことです。

Bとは何でしょうか?
Bとは、因縁の力、所縁縁の力など縁の力を示しています。

Cとは何でしょうか?
業・心・時節・食・所縁などで生じる心・心所・色のことです。つまり、生住滅の性質をもつもの全てですね。こらを縁所生と言います。

ですので、生住滅の性質をもたない施設や涅槃などはここに含まれません。

縁を分類する2つの方法

縁を分類するにあたって方法が次の2つあります。

縁起の仕方で分ける

●●が生じるとき■■が生じる

のように、縁とそれによって生じる縁所生の関係性だけを示していく分け方です。12因縁とも言います。この分け方の時は、縁の力については説きません。

発趣論の仕方で分ける

この分け方の場合は、縁と縁所生の関係性はもちろん、縁の力についても説きます。