つまり、業・業相・趣相が所縁となって見えたり、聞こえたり、匂いがしたり、味がしたり、触れられたり、心で感じたられたりします。
では、業・業相・趣相とは何でしょうか?
以下に順番に説明します。
業が所縁となる場合
来世に結生異熟をもたらし得る、現世または過去世の善・不善業が所縁として感じられます。業相が所縁となる場合
業相とは、業をなすときに見たり聞いたりしたあらゆる所縁のことです。さらに業相には
- すでに得られた業相
- 手段となった業相
例えば、仏に花を供える場合
- 仏・・・すでに得られた業相
- 花・・・手段となった業相
また別の例えでは、動物を刃物で殺す場合
- 動物・・・すでに得られた業相
- 刃物・・・手段となった業相
趣相が所縁となる場合
趣相とは、これから結生するであろう地に得られる、すべての所縁のことです。趣相にも以下の2種類あります。
- 得られるべき趣相
- 受用の趣相
受用の趣相とは、それぞれ結生した場所で得られる受用物のことで、人間界なら家・建物・従者・野犬などで、地獄なら地獄の炎など、天界なら天女・天食などです。