心所
心の要素を心所といいます。心所は、勝義諦の一つで、時代や地域などによって変わらない不変的な真実です。
心所はよく混ざるものに例えられます。
例えば、
- コーヒー = 水 + コーヒーの成分
- お茶 = 水 + お茶の成分
- オレンジジュース = 水 + オレンジの成分
このことは簡単な理科の実験で確認できます。
飲み物を火で熱すると、蒸気が出て、最後に何かカタマリが残りますね。
このときの蒸気を冷やせば水ができます。
最後のカタマリがとけていた成分です。
ここでいう水が心で、とけていた成分が心所になります。
そして、心と心所がまざって、不善心とか善心のようなジュースができるといったイメージですね。
これから心の成分について学んでいきます。
心所の特徴
心と心所の関係には4つの特徴があります。
- 同起
- 同滅
- 同所縁
- 同基
これら4つを心所相といいます。まあ心所の特徴という意味ですね。
同起
ある心に含まれる心所は同時に生じること。
例えば、眼識 = 心 + 心所(触・受・想・思・一境性・命根・作意) であるが、心所の7つは同時に生じる。
同滅
ある心に含まれる心所は同時に滅する事。
例えば、眼識 = 心 + 心所(触・受・想・思・一境性・命根・作意) であるが、心所の7つは同時に滅する。
同所縁
ある心に含まれる心所はその心と同じ所縁(対象)をとる事。
例えば、机を見て眼識が生まれる場合、机があるから眼識が生まれる。
同じようにに、含まれる7つの心所も机があるから生まれる。
同基
ある心に含まれる心所はその心と同じ場所に生まれる。
例えば、眼識は眼で生まれる。
同じように、眼識に含まれる7つの心所も眼で生まれる。