五門路の場合
五門路とは眼・耳・鼻・舌・身門路のことです。臨終路が五門路になる場合、次の4つのパターンが考えられます。- 速行 → 死心
- 速行・彼所縁 → 死心
- 速行・有分 → 死心
- 速行・彼所縁・有分 → 死心
- 有分
- 過去有分
- 有分動揺
- 有分捨断
- 五門引転
- 眼識
- 領受
- 推度
- 確定
- 速行×5
- 死
- 結生
- 有分×15~16
- 意門引転
- 求有速×7
- 有分
色所縁ということは17心刹の那寿命がありますから、現在生が終わってもまだ色所縁(業相)は滅さずに残っていることになります。
そこで、次生の結生が引き続き色所縁(業相)を所縁にとって、次生がすぐにスタートします。
結生が生じた後は、有分が15~16回生じ、その後、意門引転心を経て、その生で最初のの速行が生じます。その速行を求有速といいます。
求有速は、
- 結生心に相応する心所(名)
- 業生色(色)
ちなみに求有とは、有を求めると書きますが、有とは生存という意味であり、具体的には上にあげた「結生心に相応する心所+業生色」のことなのです。
つまり、求有とは生存を欲求する渇愛のことで、この渇愛があるため生命は自分のことを愛おしく感じるわけです。
意門路の場合
欲界から欲界に生まれる場合は五門路の場合と同じく次の4つのパターンがあり得ます。というのも、欲界から欲界に生まれると言うことは、臨終路が意門路欲界速行時分であるわけで、そこには彼所縁が含まれる可能性があります。
- 速行 → 死心
- 速行・彼所縁 → 死心
- 速行・有分 → 死心
- 速行・彼所縁・有分 → 死心
- 速行 → 死心
- 速行・有分 → 死心